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黒い司法 0%からの奇跡のpokotanのレビュー・感想・評価

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)
4.5
1980年代、ただ黒人だというだけで、冤罪が生まれる。差別が普通だった時代。急に逮捕されたマクミリアンは、殺人の罪で死刑判決になる。かつて数人の弁護士が控訴するも棄却されて諦めていた中、ハーバード大学を卒業し弁護士になった黒人のスティーブンソンが担当して、あまりにも証拠のない起訴に、冤罪を訴え再審を要求するという話。

マイケル・B・ジョーダンも良かったけど、ジェイミー・フォックスはやはり素晴らしかった。

「顔を見れば有罪か分かる」というセリフが差別主義の大きさを物語る。
スティーブンソンさん自らも差別や嫌がらせを受けながらも、マクミリアンさんの無実を信じ、正義を貫き弁護する姿は本当にすごい。
タイトルがもうネタバレで最終判決は分かっていながらも、無罪の判決の時は思わずガッツポーズしてしまうくらい良かった。

殺人が起こると、街の人たちの不安や恐怖を救うため、捜査を急いでしまう検察の立場も分からないでもないが、人の人生・命が掛かっているわけで、無実の人を6年間も収監したアラバマの警察・検事の罪は重い。

いまだに差別で冤罪に仕立て上げられた人はたくさんいるわけで、エンドロールで紹介されるが、近年になってようやく釈放された人もいる。死刑を実行され、何もしてない人が、冤罪で命を奪われる。
絶対に間違っている。
1件でも多くの冤罪者が救われますように祈るばかり。
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