ウガチャンムービーログ

ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえのウガチャンムービーログのレビュー・感想・評価

3.4
ナチスドイツ総統ヒトラーと国家元帥ゲーリングは、ヨーロッパ各地の美術館・教会そしてユダヤ人の虐殺だけでなく、彼らから美術品をも略奪する。
総数60万点、所在確認できたのは10万点で残りは行方不明であるという。
ヒトラーによる美術品略奪のドキュメンタリーである。
ダ・ヴィンチ、ピカソ、フェルメール、ゴッホ、ムンク、ティエポロ、
どれだけ略奪すれば満足するのだろう。
「芸術の力は大きいが矛盾もある。芸術は手段にも終焉にもなる。
救済し糾弾する。破壊も調和も促す。自由を表現し全体主義の顔も持つ。」
コメンテーターの言葉に全く同感である。
最後にピカソのインタビューの一文。
「芸術家はこの世の悲劇や喜びに敏感な政治家であるべきだ。無関心は許されない。絵は家の飾りでは無く、敵を攻撃し防御するための手段なのだから。」