むしろ「眠らないといけない!」じゃね?
『96時間』みたいなタイムリミット映画ではないし、『ドント・ブリーズ』みたいなストレス共有映画でもない
どちらかというと「幽霊屋敷もの」に近い手触りである
そこに「憑依」というメソッド演技の向こう側の実践を絡ませたのが新機軸か(このいりくんだ作りはかなり好き)
きっちり伏線を回収したりと、ミステリーとしての構造が優先されたおかげか、主人公の「現実」の認識は割りとしっかりしたままストーリーは進む
これは好みだが、「現実」と「幻覚」と「フィクション」と「あの世」のレイヤーをもっと曖昧にしても良かった気はする(今敏の映画みたいに。)
これまた好みの話になってしまうが、あの演出家の先生をもっと「悪役」として活かして、この劇団ももっと「カルト」っぽく描いても良かったんじゃない?(もっとサディスティックで理想主義者な面を強調して。結構面白い悪役になったと思う。)