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ラヴィ・ド・ボエームのkaoruiのレビュー・感想・評価

ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)
4.5
芸術に生きるが全く甲斐性がない男達の物語で
男の友情、女の友情をいつになく情感たっぷりに描く。
よたよた走るオート三輪に皆んな乗って湖にピクニックに行く幸せな光景に胸がいっぱいになった。
ヴァーナネン演じる音楽家が皆を元気付けようとピアノを弾くのだけど、アバンギャルドぶりに皆が呆気に取られているのには笑った。
物語は深い悲しみに包まれていくのだが、涙を流すペロンパ(初めて見ました)にもらい泣きした。暖かく見守る男の友情、そして流れる雪の降るまちをの歌詞が沁みて沁みて今年いちばん泣いた。炬燵の足を握りしめて泣いた。

今作以降、カウリスマキは円熟期を迎え、無敵になっていく。
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