ゲットアウトが良すぎるので期待と不安が混じってましたけど、面白かったです。
自分の影が襲ってくるだけなら特になんてことないし政府の陰謀云々てディテールもどうでもよくて、ただただ自分の影というかドッペルゲンガー的な存在が生きてて自分と入れ替わろうとするっていう構造自体がトリックになってるのが上手いですよね。終盤の殺そうとしてるシーンではじめて気づきました。お互いの殺意の尋常じゃなさがあそこに起因してるっていうことにハッとして。
でも根本というかテーマとしては貧困層とか底辺とか含めて自分達とは違う世界に暮らしてるであろう存在のことを無自覚に考えて生きてる私達を描いてるんだろうなと思わされます。「私たちがアメリカだ」って言ってるのがまさにそうで。そう考えると先程までの影が襲ってくるという構図もより深みと迫力を増すというか…。
とにかくこんなテーマを上手く面白く描けるジョーダン・ピールに外れなし。