復活のよにだ

バースデー・ワンダーランドの復活のよにだのレビュー・感想・評価

1.8
どうしてこうなった。


安定感を信頼している原監督が遂に異世界ファンタジーを撮る!!!
楽しみ!!!
…という期待は裏切られ、つまらなすぎて泣きたくなる出来だった…。


春先の試写会で、アニメに関して信頼してる人達が軒並み「う〜ん」とか「どうしたんだろう」とか微妙な感想を述べていて不安だったけど、今思うと試写組の人達は興行収益を気にしてなのかマイルドな批判だったなぁと。

話が面白くないとか、キャラデザが小学生に見えないとか、その程度のマイナス点だけで、「原恵一作品としては面白くない」というレベルだと思って観に行ったのが間違いだった。


常につまらない。
常に面白くない。
何かある度に突っ込みたくなる。


嘘だ…。
監督、今まで色んな素晴らしい作品を撮ってるじゃないか。
最近見たエスパー魔美も最高だったのに…。
どうしてこうなった。

ストーリーが面白くないの前に、シーンの切り替えとか見せ場とか、話の緩急とか、基本的な事がすべて下手すぎて観ていられなかったのは何故なのか。

そもそも異世界に行くまでの導入が長い。
あのクラス内での友達関係は必要だった???
あの作画レベルなら寝起きの表情で学校をサボりたい少女の心情は表現できたのでは???
学校のシーンとか朝ごはんのシーンでテンポの流れをぶった斬っていくのがもったいなさすぎた。
否応でも千と千尋の神隠しと比べてしまう。あの冒頭は完璧な情報量とボリュームだった。

異世界に行くまでの道のりもこんなに地味ならカットしても良かったのでは?という風な特徴も事件もないシーンだったし、
異世界に入った直後のストーリーも、あの羊達が本当に走って来ただけ…。その後に何かアクション欲しいのに消化不良のまま何も起きず、イメージボードそのままな世界観を楽しむだけのシーンが続いて、「なにこれ???何がやりたいの???」という感想が強すぎて話に集中できなかった。
集中するほどのストーリーも無いんだけど…泣


どんどん色が失われるという危機にさらされているカラフルや世界を救う話なのに、そんなに風景がカラフルじゃないのも致命的。
これならまだ星を追う子どもの方がカラフルな世界だった気がする。(あの作品もやばかったけど…)
そして人々もそんなに困ってなさそうで、主人公も救世主としての必要性がなかなか現れないのに、無理やり旅に付き合わさせられててかわいそう…なんて感想を抱きながら、体調万全で挑んだはずの鑑賞でウトウトしてしまった。


そもそもあの儀式に主人公のなにが必要だったのかも理解できなかったし、「前のめり」を連呼するわりには全然前のめりじゃなく前傾姿勢だったし、あんなに凝った描写の食べ物たちがまったく美味しそうじゃなかったし、
ぁあああ、残念すぎる!!!!


これは、何かでこの気持ちを昇華せねば!!!
と思って、河童のクゥとカラフルと百日紅を事前にレンタルしておいたわたしに拍手を送りたい。


ちなみにわたしは言いたい事を言うタイプなのでTwitterでボロクソに文句を言ったら、逆に観たいって人が現れたので興行に貢献できて良かったです。
バースデー・ワンダーランド
復活のよにだ

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