【果て】
R18+。モザイクなし勝負。
22歳娼夫の主人公は毎日街頭に立ち客を取る。冒頭の「大人のお医者さんゴッコ」からこの監督は一切隠す気がないという信念を感じる。その気概が素晴らしい。
結局色んな行きずりの人とやるとなるとどうしても行き着く先は「病」。AIDSとまではならないまでも毎日路上で暮らし、道端の水で顔を洗い、野良猫のような生活をしている彼はどこに幸せを見出し生きているのか理解はできない。
そんな彼の周りには同業者がいて、ある日恋をすることになるのだが、彼は主人公とは違うタイプ。お互い好きなのだろうけど前に生きていくかどうかという点では相容れないのだろうなと感じる。
「老人を見つけろ」(パトロン)とアドバイスされるも中々それを受け入れられない主人公。
布団の上で、お金もあって、綺麗な服を着て、愛してもらえて…という一般的に見れば幸せな生活から逃げ出そうとする彼は「愛されるより愛したい派」なのかもしれないが、その生活では絶望しかないのだ。
映画としては実におフランス映画という感じ。昔はこの手の映画は苦手だったが最近は無理なく観れるようになってきた。成長を感じる。
※色んなプレイが出てくるが、顔の大きさくらいのアポロチョコみたいな彫刻…あれは流石に挿れるのはつらい。
2020.5.17