泡

宮本から君への泡のネタバレレビュー・内容・結末

宮本から君へ(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

(ザコシの誇張モノマネを見たときと後味が似てる?)

大声出したくて堪らない人、感情を爆発させたい人、(精神的にも肉体的にも)本気で人と喧嘩したい人の欲望を満たしてくれるような映画

感情剥き出しにしても、相手が怯んだら、それで虚しく終わりだから…
確かに煩いし下品だし落ち着けよって思ったけど、剥き出しの感情にきちんと応えてくれる相手がいるということに、とてつもない愛を感じてしまった

やすこの、あんたみたいな男にしか好かれないんだから、こうするしか(憐れな女を演じるしか)ないんだよ!!!みたいなセリフ刺さった

あの喧嘩の流れで抱き合うの本当にいいわ、いや、いいんだか悪いんだか分からないけど(笑)

おかしいよね本当に
笑っちゃったよ


レイプのシーンは胸糞悪かったけど、たくまが宮本との決戦で超情けなくて恥ずかしい姿になっててふふってなった
階段での戦い方の絵面が最高、まさに私が観たかったものだなーって
あれ、たくまが筋骨隆々だから成り立ってるって言うのがおもしろい

ゆうじの印象が冒頭と終盤では全然変わってたのも面白かったかも
なんだこいつ、だらしない男サイテー!から、父性強めの面倒見の良い男性はモテますよね…って
情報屋の一面もあってウケたし、急所蹴られて泡吹いても大金貸してくれるの優しい
井浦さんが人間愛が見え隠れする変人を演じると絶品だわ

最終的に、あんなにバカほど大声出してぶつかり合ってたカップルが平凡で幸せな夫婦みたいな感じで生活してるのえろくない?!
って訳わからない気持ちになった


(「結婚して“やる”」みたいな言い方とか、ラグビーおっさん集団の言動とか、同僚の言葉とか、女性蔑視が蔓延ってて不快な部分もあるけど…)


相手のことを気にしすぎて譲りすぎてしまうのは優しさじゃないと思う私にとっては、「俺がこう思うんだからこうするんだ」って強く自己主張をすることに愛を感じた
本当にくさいし、よくそんな恥ずかしいこと言えるよなって思うけど、そんなダサさひっくるめてを実直に生きてる宮本を観ていて元気をもらえた
泡