ぴよ美

宮本から君へのぴよ美のレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
3.9
うるせえしきたねえ映画だ


井浦新さんの悪い色気にあてられた
あれはすがるよなあと思いつつも現実の私はああいうクズ色男には関わらないので、あくまで疑似体験のはずだったのに蒼井優ちゃんにがっつり飲まれがっつり感情移入してしまった
あの日の宮本は殺してやりたいし、その日もこの日も殴り飛ばしたい宮本がいっぱい
ただの八つ当たりなんだけど守ってほしかった
でも過去には戻れないし、宮本はかわいい顔して寝てただけだし
気持ち良さそうに寝てやがってよお!
でもラガーマンを殺して一緒に死んでほしいと思った

女は男に力では絶対敵わない
それがどれだけ怖いことか、男には理屈では分かっても本当のところは分からないと思う
逆も同じで、守りたいと思った女を守れなかった男の感情はきっと女には分からない(子どもに置き換えるとなんとなく分かるような気がする、子どもいないけど)
だからたくさん言葉を交わしてお互いの性差を理解し、お互いにないものを補っていけるのが理想だけど現実も本映画もなかなかそうはいかない
特に大声で捲し立てる宮本みたいな男相手にはよお!
全然私のタイプじゃないからずっと宮本の尻を叩いていたけど、靖子は宮本が好きなんだから寄り添うしかなくてなんだか母親みたいな気分にもなってしまった
同じ女としても察して女はうっとうしいけど、靖子ははっきり言葉にすることが多いから好きだ
身近にメンヘラと呼ばれる女がいないからピンと来ないところもあるけど、靖子は分かりやすいから好きだ
それに対抗するかのように自分の欲望ばっかりぶつけてきてよお!女か宮本お前はよお!
でもあんなに愛されるのは羨ましいとも思った


親視点からも被害者・加害者の両方の立場で考えることがあって、現実でも一つの親の責任という形を果たした事件の公判が始まったところで、もう逃げ場がない
いや逃げ場は裕二なのか、ぴえん

なんか記録するのも疲れたので中途半端だし、次いつ観るのか、観ることがあるのな分からないけど以下思い出せることを箇条書きで
宮本の母親みたいな母にはなりたくないなと思った
二人の笑顔が見られて良かった
タイムリーに熱を上げている漫画の姫パイ餞大会に通ずるシーンを見られて良かった
恋妻家宮本と間違えて行き着いただけだったのに凄まじい映画だった
ピエール瀧さんに早く戻ってきてほしい
ほっしゃん。や柄本さんなど、宮本を囲う会社の人たちが温かいのが印象的だった
キービジュアルのバラ齧ってる池松くんいいね!
演技力に対してのスコアです


2019.12.10 キネカ大森
ぴよ美

ぴよ美