映画は遠い過去のはなし

無垢なる証人の映画は遠い過去のはなしのレビュー・感想・評価

無垢なる証人(2019年製作の映画)
3.2
◎資産家殺人事件、唯一の目撃者である自閉症アスペルガーの少女。
かつては理想に燃えた弁護士だったが、父親の借金返済のため、大手弁護士事務所に転職したヤンスノ。
メインストーリーは、弁護士と自閉症の少女との交流、資産家殺人事件での法廷劇を中心に展開していくが、自閉症の少女を取り巻く社会、母の苦悩、借金を抱え病気の父を養う弁護士ヤンスノ。ヤンスノの大学時代の恋人でシングルマザーの彼女との関係などメインを取り巻くサブストーリーもしっかり作り込まれている。

◎それぞれのキャラが個性豊かでキムヒャンギをはじめとしたキャスト陣の演技も申し分ない。ドラマもシリアスでありながらコミカルさもあり、全体としてもバランスが良かった。
只、最後の法廷で弁護士の務めを放棄して検察側に付いちゃうあたりはリアリティに欠けたけど、真実に向き合う行動は観る者に感動を訴えかけた。

◎自閉症少女役のキムヒャンギの演技も良かったけど、家政婦の被告人役のヨムヘランの芸達者振りが特に素晴らしかった。
チョンウソンは福山雅治にしか見えない。