ボイスが亡くなってもう30年以上経つのに、彼は私たちよりもはるか先に存在し、たとえ社会や人生に絶望を感じることがあってもこの世界には芸術があるという事を知らしめてくれる。
私もボイスのアート作品は好きでずっと見てきたけれど、自分自身をさらけ出し社会と真っ向から向き合い続けたボイスの作品だけでなく、今回このドキュメンタリーを通してボイス自身のお茶目で明るい表情や孤独な戦いをこうやって感じることができ、同じ時代を生きることができなかったボイスとリアルに向き合えたような感覚でした。そんな彼の姿を今この時代に映してくれたことが何よりありがたい。
ボイス自身は志半ばでこの世を去ってしまったのだろうけれども、ボイスが強く唱えた誰もが芸術を表現でき、そして芸術は自由であるという事はきっとこの先もずっと世の中の希望であり続けていくと思う
