ムーハカナゲ

劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel Ⅲ.spring songのムーハカナゲのレビュー・感想・評価

4.8
英霊達の戦闘シーンはアニメ史に刻まれるであろう神クオリティ!まさに日本の宝!!

3部作の最終章です。

+良かった点
-ライダーの戦闘シーンがとにかく素晴らしい

3部作通して感じられたことですが、TVアニメ版よりも、サーヴァント(英霊)の戦闘シーンがかなり気合が入っているので、英霊達の人間離れした圧倒的な強さというものが完璧に表現されていました。

ライダーの戦闘シーンが3作目の目玉。
美しさ、動きの重力感、エフェクト、外連味、など、これを超えるアニメの戦闘シーンを自分は今後観られるのだろうか?と思うほどの作画で、これを楽しめただけでもFateという作品に出会えて良かったと感じました。

ライダーは鎖で繋がれた短剣を使います。こういった鎖系のキャラが、ここまで強さを発揮する戦闘シーンを私は今まで観たことが無かったので非常に見ごたえがありました。

ライダーは他のルートではかなり不遇の扱いなので、そのライダーがここまで活躍するのか、、、、!という感慨深い気持ちにもなります。

また、音楽も素晴らしかったです。TV版の時からFateの音楽は素敵なのですが、本作もまた然り。
戦闘シーンで敢えて荘厳な音楽を使っていることも、英霊の戦いを演出していました。

-桜の人間性がしっかり描かれていたこと

これまでのTVアニメでは、(自分を抑えていたので当然ですが)桜のキャラクター、何を考えているかなどがほとんど描かれていなかったので、私には感情移入がしづらいキャラクターでした。

ですが、今回の映画では、2作目では士郎との関係性を通して、3作目では凛とのやり取りを通して、桜が自身の感情を爆発させるシーンがあります。
声優さんの演技も相まって非常に良かったです。

+惜しかった点
-クライマックスに近づくにつれて複雑に

ライダーの戦闘が凄すぎただけに、それ以降、クライマックスに向けての展開が期待を超えてこなかったという印象です。
物語のシステム上仕方ないのですが、後半になるほど、サーヴァントが減っていくので、どうしても派手なバトルは減っていきます。

また、過去作でも、どうしても聖杯周りのエピソードになると難解になってきてしまいます。

それでもこの映画はしっかりと盛り上がりどころを作ってあるので、(恐らく)原作ゲームを忠実に映像化しながらも、しっかりとまとめられていたと思います。

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戦闘シーンだけでも十分に楽しめますが、やはりstay night(とZero)のTV版を観てから、または原作ゲームを遊んでから本作鑑賞するのが存分に楽しめると思います。
ムーハカナゲ

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