個性的すぎる両親と同居人。誰もが、土くんを語るときの目が優しくよい思い出のようになっているが美しい。常々思うに、家族は過ごした時間に依拠するのではなく、同じ釜の飯を食った経験にこそ大切なものが潜んでいると思ってて、そういう意味で土くん4歳の誕生日に食べた、あの不恰好なケーキが彼の原点なのではと思ったり。
ラストにかけて、ちょっとテロップに頼りすぎではと思った。けど、大いなる愛の源泉を辿る旅はまだ途上で、加納土監督が恋を知り家族をつくってようやくこの物語は完結するのだろう。
『沈没家族2』否応なく期待してしまう。