おーもり

ゴーストバスターズ/アフターライフのおーもりのレビュー・感想・評価

3.3
現代に蘇るあの名作。過去作の楽しい雰囲気ほどほどに、物悲しさのある雰囲気をまとった予告やポスター。
「アフターライフ」というサブタイからして、余生や死後の人生という意味を想像しながら劇場に入る。

舞台は華やかなNYから離れ、砂とホコリにまみれたド田舎へ。
主人公をティーンの子どもたちにしたことで、学校の怪談とかストレンジャーシングスみたいな冒険のワクワク感が増した。
知らない街でだんだん仲良くなる友達、錆びれたガジェット、亡くなった祖父の痕跡を辿る新旧ファン皆なが楽しめる作品だ。
ゴテゴテして配線むき出し、ぶつけたら絶対痛そうな角張ったデザイン、今にもぶっ壊れそうなあのマシン達。不格好だからこそかっこいい。
まさにあの頃のゴーストバスターズの面々を現している。
カーチェイスアクションの中で、埃を被っていたゴーストバスターズ復活を現す最高の瞬間もあったり嬉しい演出満載だ。

ここからちょっとネタバレあり

でも・・・うーん、でも なんだやっぱそういう展開か。というちょっとのガッカリ。
次世代に継承される話が好きだから、先代の意思を受け継いで今の子供達が更にアップデートしてお化け退治に乗り出す展開を期待していた。
結局、先輩方々が先陣きって前に出てこられちゃうのは違うんだよな。
そりゃ作品内でしっかり彼らが生き続けているって最近の流行りだし、ファンは嬉しい。
なんか今世代のポカを尻拭って、「やれやれ、これだからまだ若者にゃ任せてられんのじゃよ」的なメッセージに取られかねない。
キングスマンシリーズも、近作が不満なのは同じ点だ。
もちろん今回、若者たちの活躍で無事解決に向かうのだけど締めの一番良いところに駆けるけるものだから、そのバランスがちょっと好みではなかった。
そして付いていたサブタイの意味を振り返ってみると、うーん誰のために作られた映画だったのかと思うと、次世代の若者達へということではやはりなかったな、と複雑な心境。
とはいえ隠すつもりもない程にそのまんまな「親子かめはめ波」。
悔しいかなやっぱりこんな演出うるっときてしまうのでした。
一緒にトラップに封じられなくてよかった。