イトウモ

ゴーストバスターズ/アフターライフのイトウモのレビュー・感想・評価

4.5
そもそもゴーストバスターズの1と2とが、シガニーウィーバーの登場するタイミングだったり、セックスと親子関係を神話化した敵のボスだったり、群衆の登場や自由の女神とマシュマロマンの類似だったり、まるで1話完結のシットコムのごとく同じ話の構成をしている。

それを踏まえて、アフターライフが行っているのは、キャラクターの再利用でも、続編でも、現代の価値観に合わせてのリメイクでもない。

・家を追い出される
・最初の仕事で街をバスターズが街を破壊する
・刑務所に収監される
・ゴーザの眷属の犬に男がガラスの建物で追いかけられる
・ビームを交差させる

といった、テマティックな細部の演出の模倣としてあくまで映画を作り直している。リメイクでも続編でもなく、全く異なる作品にこっそり隠されたオマージュかのように元の作品を利用していることが素晴らしいし、それはむしろ現代的な価値観(ポリコレのことが一番念頭にある)と資本の続編への期待から元の作品を守るように機能しているように見える。