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ふたりの女のmhのレビュー・感想・評価

ふたりの女(1960年製作の映画)
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ローマ在住の母娘がWW2イタリア戦線の趨勢に翻弄されるお話。
ムッソリーニが逮捕されたとか、黒シャツ隊の退場とか、ドイツ軍がでてくるのとか、時代背景を知らないと面食らいそうな展開。
激おこな女性主人公を良く見るのは、イタリア映画だからなのかね?
生活力のあるたくましい女性とか弱い娘が、戦時中を生き抜くというのが話のほとんどなのかなと思ったラスト20分で、とんでもない展開にしやがって、積み上げてきたものすべてをひっくり返してしまう。
そのプロットがあまりに強烈なんだけど、俯瞰してみれば、そのプロットを中心にすべての話を組み立ててあるのがわかる。わけるけどさ、いやーそれはどうなんだろうと言葉もない。
「自転車泥棒」では能動的だった行為を、こっちは受動的にしてみせた。モロッコ兵の扱いもステロタイプでひどいんだけど、リアリティが薄まったのが救いになるという変な状況に陥った。
やがてヒロインも殺されて、だれも幸せじゃないエンドを迎える。
おかげで面白かったんだけどね。いやーこれはどうなんだろうね。
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