2人のゲイカップルが織りなす、すれ違いドラマ。
なんというか、上品なアンジャッシュのすれ違いネタを見ているよう。
すれ違いを題材にした作品をいくつも鑑賞してきたが、物語の都合上、無理やりすれ違いを引き起こしている場合が多く、鑑賞していて違和感を感じることが多々見受けられた。
しかし、本作に限ってそれはない。
本作は、すれ違い要素の完成度が非常に高く、何一つ違和感を感じず、自然にすれ違いを描いており、かなり説得力がある。
話も興味深く、初めからラストまでずっと画面にくぎ付けにさせられた。
比較的完成度の高い作品だと思うのだが、唯一不満に思う点があるとすれば、ゲイの必要性に関してだろうか・・・。
本作は、ゲイカップルを中心に物語が進んでいるが、ゲイカップルが持つ特有の悩みなどは特に描かれていない。
別に男女のカップルでも話は普通に成立するのだ。
なんでゲイカップルにしたんだろうか??
もしかして、「ゲイカップルだろうが、男女のカップルだろうが、付き合ってんだったら性別なんて関係ない!!!」と伝えたいのかもしれないが・・・。
個人的には、ゲイカップルが持つ特有の悩みなども描いた方が、より一層、物語にアクセントがついて盛り上がったと思うんだけどな・・・。