くりふ

貞子のくりふのレビュー・感想・評価

貞子(2019年製作の映画)
1.0
【迷子】

劇場行く気皆無で、エライザちゃんのたこ焼き目玉は面白いからレンタル。…加耶子との笑カード組んだとき、終わったな…と思った通りだった。

怖いのは呪いのビデオシステムでしょ。貞子はその象徴に置いとかないと。単体キャラで切り出したら、あとは枯れるしかないと思うよ。日本の作り手じゃ、よほどの奇才でも連れてこないとね。

これなら、#MeToo×カトリック性的虐待事件をサクッと底に敷いた『ザ・リング/リバース』の方がずっとマシ。またもやハリウッドに持っていかれたか。その奪還のため、もう一本作ってほしいところだが。

振り返ると、一番初めの単発ドラマ版『リング』が、原作重視の語りで一番、物語としてよくできていた気がする。再見したいな。

本作も原作名を冠しているが、チョー改悪らしい。原点に還るなら、原作に還って、マジメに脚本作らないとダメでしょうね。貞子という人物に絞るなら、最近では『ジョーカー』って好事例もあるのだし。

この仕上がりではマジメに語る気にもなれないが、ヒロインがヘタレなのが一番ダメかな。弱さはあっても、気丈に頑張る主人公でないと、それでも呑み込む貞子の怖さが立たないじゃん。

ネット動画×SNSってアイデアも、これだとビデオパッケが使えなくなったから代替器で…みたいにボソボソした描き方。なんか広まりそうにないんですが。

エライザちゃんのたこ焼き目玉と、セーター下の驚異の胸囲の息遣いに座布団一枚。

あと、『ちはやふる』のドSくんが、アッチとは別方向にキレていたのがまあ、面白かった。

しかし、こんないい加減な病院に、ゼッタイ入院したくないよね。治るものも治らなくなりそうだ。

<2019.10.29記>
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