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燃えよ剣のunuboreのレビュー・感想・評価

燃えよ剣(2021年製作の映画)
3.7
原作既読
先週、日野宿や高幡不動など新撰組関連の施設を色々訪れました。
原田監督の「関ヶ原」が会話が早口で見辛い作品だったので、その点に関してはとても観やすい。
京都の撮影も本格的で、池田屋事件まで時代感をしっかり作り込んでいて、伊藤英明の芹澤の悪役演技が小説よりインパクトがあって良かった。
ただ燃えよ剣で描かれた土方歳三の喧嘩道を貫いた美学や哲学を、一本の映画で纏めるにはやはり難しい。艦隊の強奪作戦は丸々カットだし、土方の女性関係をお雪だけに絞るのも物足りなく感じる。
それと登場人物多数だがテロップでの名前が出てこないからキャラが覚え辛い
黒沢映画を意識してるのかもしれないが、もっと分かりやすくして欲しい。

不満点は沢山あるがテンポ的には悪くないし、題名でもある剣の描写に拘りを感じれたのは良かった。
土方歳三が和泉守兼定を入手した時の演出が男心をくすぐる
まるでRPGで伝説の名刀を入手した時の様な高揚感。
小説では分かりづらい、近藤の虎徹や沖田の菊一文字など名刀の描写は、どれもカッコいい。
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