主要な登場人物のキャスティング・演技が素晴らしかった。特に土方、沖田が良かった。新選組の歴史を2時間半で全て説明するのは不可能なので、この尺に収めるのは非常に大変だったのではと思った。
物足りなかった点としては、副長助勤（2〜10番隊組長）の大半の人物の区別がほとんどつかず、掘り下げもほぼされていない点。特に斎藤、永倉、原田等の副長助勤は魅力あるキャラクターだと思うので、もう少しスポットライトを当てて欲しかった。土方の映画と言われればそれまでだけど。山南の描き方もただのイヤな奴という感じで、好きな山南のイメージとのギャップが大きすぎた。藤堂も元々は試衛館からの仲間であり、新選組からの離脱〜御陵衛士として元仲間との対峙には葛藤があったはずなのにそのあたりはほとんどスルーされているため、単なる裏切り者になっていて残念。新選組の魅力の一つに「滅びの美学」があると思うので、滅んでいく過程での仲間との別れ（死、離脱など）はもう少し丁寧に描いて欲しかった。新選組自体のファンなので辛口になってしまいました。。
