そもそもの原作が司馬遼太郎ということで、物語のこの構成は完璧なわけで、それをどう映像かするのかということなわけだが、池田屋事件をクライマックスに繰り広げられる斬殺、惨殺シーンが圧倒的。
新撰組という組織の勢いや時代そのものの勢いを感じるシーンだったと思う。
原作がそうなのだから仕方ないけど、どうも新撰組を美化したり、一本気な土方歳三という描き方が分かりやすすぎてどうもしっくりこないというのが本心。
私は新撰組の人達は基本的には時代に翻弄された人々だと感じてしまう。抗えない身分というものから結局は縛られた人生観だったのではないか。
この映画のキャッチコピー『時代を追うな夢を追え』彼らの夢とは何だったのか。武士になりたいという夢、それには時代が合わなかったということ。でもそれを貫くしかなかったのではないだろうか。