透視機能をもつ特殊ゴーグルを開発した産婦人科医（堺勝朗）が、騒動の渦中にいる長男（久保新二）を追いかけて行く。ポルノ映画の常連喜劇役者がフィジカルな芝居を披露している、日活ロマンポルノ。ハリマ企業製作。

切り替えスイッチにより衣服と皮膚のどちらかを透視することができる、都合の良い発明品を利用したセックス喜劇。久保新二と螢雪次朗のコンビがトリックスターの立ち位置であり、現在の快楽亭ブラックが膣痙攣の被害者役で特別出演している。

女優陣は、バーのママ（栄雅美）の他、3人の若いホステスが登場。しかし、ピンクによる下請け作品ということもあり、日活謹製のような美人さんは存在せず。配給はロマンポルノの枠内だが、本編内容はあっけらかんとした低予算ピンクに他ならない。

特殊ゴーグルというアイテムがイマイチ活かし切れておらず、透視行為のワクワク感が希薄なところが残念。透視シーンの絵面が楽しいだけに、その作劇に口惜しさが残る。

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服の下の裸がみえる&皮膚の中身がみえる.の二段切り替え方式の透視マシーン、いきなり完成していたのでもっとマシーンの機能とか知りたい、マシーンの活躍もっとみたい、などこちらの興味はいっさい満たされないけど、東海道新幹線がパーンって走るオープニングからくだらなくて最高。バカ息子の久保チンと先輩の蛍さんが複数泊まれるラブホテルやらクルーザーで大騒ぎしているのをぼんやりみているのは楽しい。膣痙攣カップルにブラック師匠。膣のなかの様子はモヤモヤしてなにがなんだかあまりよく分からず、このへんは山本晋也作品の美術のほうが技術が高いなあと思ったりした。主演の産婦人科医、穴野助平こと河井憂樹サンいいですね。

「服が透けるメガネ」が大活躍すると思いきや、序盤にちょろっとお遊び程度でしか使われず、フィクションであることに徹して荒唐無稽をヤリきれよ！とゴミみたいな映画に本気でイライラしたのが後から急に恥ずかしくなった。小型クルーザーでの乱交はちょっと楽しそうだったな…。