なゆた

ナショナル・シアター・ライヴ 2019 リア王のなゆたのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

もう言葉では言い表せないよ…
とにかく、イアン・マッケランがすごいを通り越してもはや恐ろしく思えてくるくらいの熱演。
だって考えてみてよ?ほぼ80歳の人間がまず3時間舞台に立ち全身を駆使して驚異的な長台詞を発している。それに加えて演出で雨を10分?近く浴びてるからね。信じられないよ。絶対に風邪ひくでしょ。そしてカーテンコールで魅せた達成感と満足感に浸る表情。本当に心の底から演劇が好きでないとこんな離れ業はできない。しかも最初のインタビューでイアンたっての希望でキャパ300の小劇場でやることになり、その理由がお客さん一人一人の顔が見えるから。そしてカーテンコールでしっっかりお客さん一人一人の顔を見てるイアンが映る!!
感動して震えたよ……イアンマッケランが生きている時代に生まれてこられてよかった。
いつか生で見てみたいけど😢
リア王を見たのは初めてだから基本的なあらすじだけ頭に入れて鑑賞。めちゃめちゃ面白かった。特に1幕後半からぐんぐん引き込まれて、最後の展開がどうなるのか、興味津々だった。ここまできちんと見られたのは、キャラクターが魅力的だったからだと思う。個人的にお気に入りなのはリーガンとエドガー。2人とも演技力がえぐい。リーガンはまさにthe魔性の性悪女という感じではじめはゴネリルの方が悪い女に見えたけど、だんだん本性を現してくのが面白い。グロスター伯の目をえぐる時は狂気も感じて怖かった。エドガーは声を変えて別人を演じるエドガーを演じるという芸当。トムヒドルストン演じるロキを感じさせる愛嬌があり思わず好きになっちゃう!
シェイクスピアの特徴かな?グロスター伯の最期がセリフで片付けられちゃったり(地味に気になってたし1番見たかった部分)、コーディリアいつのまに死んでるし最後は怒涛の悲劇展開炸裂笑。尻すぼみ感が否めない〜。リアあっけなく死んじゃうのが意外で、ちょっと肩透かしではあった。ただ、人間の死なんてそんなものなのかもね。ていう気にもさせてくる。
とにかく、いいものを見た!!!
なゆた

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