ドニ・ヴィルヌーヴ!この変態野郎め!
最高じゃないか!
ドキュメンタリー映画「ホドロフスキーのDUNE」でこの作品知った口で、原作も過去の作品も未見だけど最高でした
細かいディテールと圧倒的な説得力
ただデザインとして見せるのでは無く
あたかも世界が実在するかの様に歴史や想いを感じさせ、想像させる装飾や調度品、マシン、戦闘服、民族衣装
人物と背景が統一された光源で調和され
決してどれひとつも悪目立ちした主張せず
但し確実にそこに現存してリアリティを物語っている
戦士の闘いや動植物のレリーフ
壁の岩肌のテクスチャに
温もりを感じる光が差し
水面や煙の様な動きの有る影を落とす
影中の陰
爆破の逆光で照らされた死闘のシルエット
毎カット毎カット美しい宗教画を見てる様な構図
闇で画面を絞り余計な情報をカットされ
無理強いじゃなくスムーズに視線を誘導される
手練れのサド心と従順なマゾ心の両方を心得てる様な焦らし演出
ハンス・ジマーの重低音の劇盤を効果的に使いサンドワームの気配だけを執拗に意識させられる
サンドワームまだ出ない..
全然でない
あれ?先っちょだけ?
いやいや今度は出るだろう
いやいやまさかまた先っちょだけww?
来たーーー!
こっちは元々、最初から調教され済みのドニ・ヴィルヌーヴ欲しい欲しい状態で観に行ってるからアレだけどそうでない人にはどう感じるか気になる所
よく面白い映画は時間があっという間に過ぎるというけど
そういう類いの映画ではなかった
ちゃんと長く感じるw
でも焦らしプレイ大好きな人にはどうせ至福の時間でしょ?(適当)
ただ待ちに待った終盤のティモシー・シャラメのカメラ目線のセリフはヤバすぎた
やっぱ焦らしに焦らしても
ちゃんと分かりやすい間を空けて見せたいカタルシスを用意してる所がド変態だなと思いました。
稀代の人たらしで気狂いのアレハンドロ・ホドロフスキーが当時の天才達を集めるだけ集めてとうとう完成出来なかったDUNE
きっとそれとは違う物になったと思うけど
稀代のド変態ドニ・ヴィルヌーヴ版
砂の惑星DUNE私はめっちゃ好きでした
一個だけ不満というかワガママな要望有るとすると
あのトンボみたいなヘリコプターのフレームをもっと丸みをおびさせて昆虫ぽく黒光りさせて、そのコックピットに砂漠の景色なんか写させたらゾクゾクする位格好いいと思うんだけど、あのカクカクのデザインも拘りなのだろうか
ヴィルヌーヴ色のデザインも好きだけど幻のギーガーやメビウスやダンオバノンのデザインの影響の片鱗もちょっとでも見たかったなと思いました