前半〜中盤のCGによるドラクエ世界描写はかなり良かった。鳥山明氏のデザインの秀逸さ、すぎやまこういち氏の音楽の美しさ、そしてドラクエ世界を作り上げた堀井雄二氏のイマジネーションの広がりに改めて感嘆した。
後半のメタ展開は完全に蛇足。LEGOムービーみたいなことをやりたかったのかもしれんが、作品というかテレビゲームという文化への理解が浅薄なため、紋切り型の安っぽい&古くさい葛藤を見せられる。多くの人の反発を招いたのもこのへんだろう。
これは、しかし、ゲームに限らずインターネット時代以降のデジタル文化に対して特に日本では旧メディア関係者、マスコミ関係者が怠慢とも言える態度を取り続けてきた仇ではないか。
IGN Japanの評者が「制作陣がゲームに対し無理解であるということを作品に込め、あまつさえそれを日本中の劇場で公開するというおぞましいことをしでかした」と酷評したのも無理はない。 https://jp.ign.com/dragon-quest-your-story/37548/opinion/