映像は非常に良いし、山崎貴監督らしい大げさな音楽もゲーム的世界観に合う。勇者ではない主人公が、3代に渡る継承によって真の勇者の誕生に行きつくのは感動した。ただ、最後が下手。この手のオチはマイトガインが面白すぎるので、それに比べて遥かに見劣りする。
別にこれは「ゲームを卒業しろ」ではなくて、「ゲームで描かれる人生を追体験することで得られる感動は現実の経験と同等の価値があるんだ」というゲームの面白さを突き詰めたテーマだろうと思う。ただ、フリもタメも無く唐突にメタ視点を入れてきたから、冷や水をぶっかけられたようになる。シンプルに下手。
想像するに、どっちのヒロインを選ぶか？のような人によって思い入れが異なる題材を、上位の視点を持ち込んで治めようとしたのだろう。ただ、これはドラクエ以外でも成立するし、わざわざフランチャイズでやるのは悪手では。普通に悪者を倒してハッピーエンドなら、そこそこ面白そうだったけどなぁ。
