ゆき

パドルトンのゆきのレビュー・感想・評価

パドルトン(2019年製作の映画)
4.1
いつも通りに

妙な親近感を抱いてしまう二人のやり取り。セリフがじわじわと気持ちを高ぶらせる。
死ぬ前にやり切るのではなくて、日常を全うする時間を見守る。
華やかさはなく、何気ない会話を嗜む静かな物語。
生きるのにもお金はかかるが、自ら命を終わらせるのには3500ドルもかかる。最期に独りは嫌だとわがままを言える相手がいてマイケルは幸せだ。
懸命に我慢したアンディーの「君だと思ってしまうじゃないか」という言葉で涙腺は破裂。
友人間の「アイシテル」にはいろんな思い出が詰まっているんだろう。過度な回想なんてなくても、深い信用は伝わるものですね。

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上下階に住む二人は、仕事終わりに夕食を共にし映画を観て、休日は二人で作った「パドルトン」を嗜む。そんな毎日に訪れた小さな変化。それは「末期がん宣告」だった。
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