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赤い闇 スターリンの冷たい大地でのno58のレビュー・感想・評価

4.5
歴史的背景がわからなくても、単純にジョーンズ目線で見ていれば、ストーリーは理解できるし、スパイ的なシーンはハラハラして面白かったとは思うけど、歴史的背景、第二次世界大戦勃発前の不安定な時期の国同士のパワーバランスがわかっていれば、さらに興味深く鑑賞できたと思う。

個人的にはスターリンがそんなことしてたの??なんでアメリカなん?ピューリッツァー賞の人?義足??技術者?記者やないん?
などなどハテナが多かった。
観る前に、ここの時代のレクチャーと、主人公のガレス・ジョーンズについて詳しく聞いてたのに、自分の読解力のなさが悔やまれる。

動物農場との絡みや、全体のパートが大体3つに分かれていて、色を効果的に使った演出などなかなか凝っていた。

こんな歴史知らなかったなというのが率直な意見で、大いなる『実験』のためには犠牲は必要なのかもしれないけど、犠牲になった人々の気持ちを考えるとやりきれない。
もっと大々的に知られてもいいような非人道的な事件なのに、なぜ歴史の影に埋もれてしまったのか。
それでもこの作品から、また一つ知らないことを知ることができた。
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