1970年代のドイツ、アパートの屋根裏部屋で暮らすフリッツ・ホンカは酒場に入り浸り、女性を物色する毎日であった。女性から避けられているフリッツは、老いた売春婦を酒をエサに自宅に連れ込んでいたが、自宅に戻るとフリッツは狂暴になり、女性に暴力をふるう一面があった。
女性に対する性的欲求の塊であるフリッツ・ホンカの日夜の行動を描いた作品であり、彼の性的嗜好が強く描かれているため、観ていて嫌悪感と気持ち悪さで心が満たされてしまい、観ることがキツイ作品でした。
フリッツ・ホンカは常に女性に飢えており、老いた売春婦やホームレスなど手当たり次第に自宅へ連れ込み、性行為を行おうとする姿が本当に気持ち悪く、下半身モザイクなしで映されているため、吐き気がしました。それでいて相手に嘲笑されたり反抗したりすると暴力をふるい、その結果、死んでしまう場合もあるので狂っているとしか言いようがありませんでした。連続殺人犯ですが、計画性など一切無く、考えなく死体を自宅に隠して悪臭に満たされた自室に暮らすフリッツの不潔さがまた気持ち悪い。
フリッツ・ホンカを演じたヨナス・ダスラー自身はかなりカッコ良い男性で、特殊メイクの力の凄さを思い知りました。ヨナスはフリッツ・ホンカの狂気と残虐性を演じきっていて素晴らしかったと思います。この作品のインパクトが強すぎるので、他の作品での活躍を観たいですね。
取り扱い注意な作品でした。とにかく気持ち悪いという一点ではトップクラスの作品だと思います。面白いといってよいのか分からないですが、最後まで観てしまう力のある作品であることも間違いないです。
鑑賞日:2023年5月30日
鑑賞方法:U-NEXT