屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカの作品情報・感想・評価

上映館(9館)

屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ2019年製作の映画)

Der goldene Handschuh/The Golden Glove

上映日:2020年02月14日

製作国:

上映時間:115分

ジャンル:

あらすじ

「屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ」に投稿された感想・評価

stretch324

stretch324の感想・評価

3.3
一緒に吐きそうだった。映像では伝わりにくい「臭い」がうまく表現されていた、が、強烈すぎる...

ホンカはいつもシャツ着たままセックスしてたんだろうかな。チラ見する股間が気になってしまうやろ。

部屋に小さい人形が置いてあったのが笑える🤭

白ブリーフ好きにお勧めします。
アイウ

アイウの感想・評価

2.8
自分にとってはこれはドラマチックでは…なかったな
あまり引き込まれる要素がなかった気がする…

暗闇の演出は良いと思いました。ソワソワする

ただ、テッドバンディと同じく、実際の写真などが映るとゾッとするものがありますね
正直彼の事をよく知らなかったから、また一人好きな殺人鬼が出来てよかった。

観終わった後、彼の事をより深く知りたいという欲に駆られた。

確実に彼は知っておくべき犠牲者である。
mat9215

mat9215の感想・評価

4.0
『ジョーカー』が生ぬるく思えるほど強烈な印象を与える、社会生活不適合者もの映画。ジョーカーが虐げられた末に暗黒のヒーローに転生する展開には胡散臭さを覚えたが、本作の主人公は最初から最後まで低劣な下種野郎を貫き通す。また、掃き溜めのような酒場に群れ集う人びとも、人を殺さないこと以外では主人公と大差ない。こうした主人公を含めた登場人物たちの描写が、嫌悪感を通り越して黒い笑いを誘う。とくにツボにはまったのは、元戦闘親衛隊員の背の高い親父。補聴器を付け、右だけ黒い眼鏡を掛けたビジュアルが強烈で、世間知らずの小僧に辱めを与える場面も迫力があった。また、主人公の餌食になる老娼婦たちがそろって肥満した肉体をさらすのが痛々しい。若い小僧と一緒に酒場に来た少女は学校を落第していて、遠い将来、この老娼婦たちと同様の境涯に陥ることが暗示される。
takae

takaeの感想・評価

3.9
冒頭5分で席を立ちたくなる人もいるんじゃないかと思います。あの5分のリアリティは強烈だった。

シリアルキラーに抱くイメージって色々あると思うけど、例えばテッド・バンディやジョン・ゲイシーのように、すごく魅力的な容姿でスマートだったり、資産家の名士で模範的市民だと思われていたりして、まさかあの人が?っていうのが比較的多いと思う。

それに比べてフリッツ・ホンカ、頭の切れるスマートなサイコパスでもなく、AL依存症で容姿も冴えない、女性には全く相手にされずに社会のどん底で酒にまみれて生きている。
そして、被害者の女性たちもブロンドの美人なんかじゃなく、やっぱり同じように酒まみれの生活を送っている中年女。

冒頭の5分を観て、人を殺すって実際にはこういうことだよなと。そんなにスマートなもんじゃない。
死体は重いし脱力してるから思うように動かせず、その処理や後始末だってしんどすぎる。放っておけば腐って強烈な臭いを発するし、もうめちゃくちゃ疲れるし面倒。

ホンカは快楽殺人者でもなく、ただその時の衝動のままに犯して殺して、そのままにしておく訳にもいかないからどうにか死体を棄てたり隠したりする無秩序型の殺人者。
もう見ててそのあまりの雑さに思わず笑ってしまった。もうちょっと上手くやれん?ドタバタし過ぎてぐちゃぐちゃで、あちゃー...って苦笑い(この映画を笑って観てる私大丈夫だろうか)

モザイクもないからホンカのホンカ丸出しだし、もう画的には最悪なんだけど、醜い殺人鬼ホンカに哀愁を感じて憎めないのは何故だろう?
ホンカ行きつけのバーであり獲物を見つける場所でもある''ゴールデングローブ'' の常連客も個性が強くて面白すぎました。ホンカもホンカならホンカについてくおばさんもおばさんだわ!

観ている最中、ホンカの屋根裏部屋に漂う悪臭、死体の腐臭、バーの酒とタバコの臭い、ホンカの体臭、とにかくずっと生々しい臭いを感じていたような気がします。
勧められる相手がかなり限定される作品だけど、こういうの好きそうだな...っていうフォロワーさん何人も思い浮かぶので(たぶんここまで読んでくれた人は好きだよね)ご興味ある方は是非!
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ホンカを演じた本当は超イケメンのヨナス・ダスラーの演技は一見の価値ありです。
そして、ラストに実際の映像が出てきますが、それを見て生々しすぎるほどのシンクロ率に改めて驚きました。

いやー、変な映画だった!(褒めてる)
面白い映画だが勧めない。シリアルキラーものとか悪趣味に耐性のある人でないと目を背ける描写多数なので。


70年代にドイツに実在したフリッツ・ホンカの物語。


猫背で鼻が曲がり乱杭歯のブ男、フリッツ・ホンカ。彼はいきつけのバーでナンパしても必ず振られてしまう。仕方ないので誰も相手をしない高齢のアル中娼婦を家に誘いレイプして殺していく。仕事→バー→娼婦のナンパ→レイプ→殺人という日常を淡々と描く。地獄の様な映画。


映画になるシリアルキラーには物語がある。エド・ゲインには母との妄執、テッド・バンディにはハンサムエリート殺人鬼、ヘンリー・リー・ルーカスには虚言癖とその無茶苦茶な過去。


どれも怪物になる説得力のある物語だ。それがフリッツ・ホンカにはない。


自分の外見に大きい劣等感を抱え、しかもそれを言葉に表現できない苦しみ。劇中で彼の内面を語るシーンもなく、彼に寄り添うキャラもいない。唯一、娼婦を殺し始末した後にベッドで毛布をくわえ慟哭するシーンだけが彼の絶望を表してる。


ほとんど全てに絶望してるのでお酒を飲むしかない日常。どんなに酔っても大人の男には手出しできないのがリアルだ。彼が暴力を振るえるのは老いた娼婦だけなのだ。


これに比べれば『ジョーカー』の絶望は生ぬるい。アーサーくん下には下がいるぞ。


素晴らしいのが美術。フリッツ・ホンカの部屋と彼のいきつけのバーゴールデン・グローブの凄さ!殺気溢れる汚さのフリッツ・ホンカの部屋と薄汚く嘔吐物の匂いが染み付いてそうなゴールデン・グローブのセット!ゴールデン・グローブは常連客ほとんどがアル中として描かれ、絶対入りたくない地獄の底のようなバーに仕上がってる。


全ての殺人にアルコールが絡んでいるのでアルコール依存症啓発映画として観ることができる。登場人物のほとんどがビール飲まないんですよ。多分ビールは酔うにはコスパが悪いから。安いジンこそ彼らの酒なのだ。


私達から遠い怪物ではないシリアルキラー、多分一番近くにいるシリアルキラーフリッツ・ホンカの物語。そう思うと本当に恐ろしい。
タケオ

タケオの感想・評価

3.8
1970年代のドイツに実在した連続殺人鬼フリッツ•ホンカの狂気的な日常を描いた、ファティ•アキン監督による戦慄の実録映画。徹底的に虐げられた弱者が強者に牙を剥く瞬間を<カタルシスを伴うもの>として描いた作品は数あるが、本作はそんな作品群に対して強烈なカウンターを喰らわせる。徹底的に虐げられた弱者が更なる弱者へ牙を剥くという<残酷な現実>を、眼を背けることなく堂々と描き切ってみせたのだ。本作の主人公フリッツ• ホンカ(ヨナス・ダスラー)は危険な殺人鬼ではあるが、テッド•バンディのようなルックスもなければマイケル•ピーターソンのようなスター性もない(マイケル•ピーターソンは殺人犯ではないが)。ブサイクで金もなく小心者な'等身大の人間'として、交流しても自分の優位性を担保できそうな4人の娼婦たちを残忍に殺害したのである。グラマライズされた魅力的な映画的殺人鬼像に対しても、本作は徹底的に反抗している。恋に仕事に不器用な殺人鬼フリッツ•ホンカ。この全然魅力的じゃない主人公に、どこかシンパシーを覚えたのもまた事実。鑑賞後に押し寄せるこのアンビバレントな感情こそが、何よりも恐ろしいのだ。

このレビューはネタバレを含みます

最底辺にいる人同士で傷をつけたり傷つけあったりする構図は「アス」「パラサイト」にも通ずる、今日的なお話。

一見明確なストーリーが無くただ怒りと暴力と殺人と酒を飲むだけのシーンが続いてるだけの映画と思われるかもだけど、それはほんの少し日々に閉塞感や諦めを感じる自分の日常とも少なからずリンクした。
ただただ日々の不能感や怒りを溜めてラストのように漏れ出し燃え上がることがあっても、それは良き事としては見なされることはない。
酒場ゴールデングローブのような、他愛のない会話が出来る仲間がいる場所があるだけで満足なように思われるかもだが、時よりそれでも満足いかず何かにすがろうとしたくなる…

自分の中の心の鬱々とした部分に共振してしまった忘れがたい一本になった。
桑畑

桑畑の感想・評価

3.5
実録殺人もの。とにかく強烈に汚ならしい映画!殺人シーンも生々しく死体の腐臭がスクリーンから漂ってきそうだった。
ランカが裏で異常な殺人を起こしているのに気づかない周囲の人々を淡々と描写しているのが可笑しくも恐ろしかったです。
1900円払って祝日の昼間に何でこんな映画観なきゃいけないんだ……と、思いながら観てたが………

これはすごいな…。

まず、何をおいてもヨナス・ダスラーの怪演に度肝を抜かれる。特に調べず観に行ったので、まさかホンカを演じてるのがこんな若い俳優だったとは……観終わった後知って思わず二度見した。

本作でどうしても辟易してしまったのが、汚らしい性欲と殺人へのハードルの低さだったのだが……「もういいよ、この手の映画は飽きた」と思ってたら、エンドロールの実際の写真見て、その再現度の高さに驚愕した。
焦れったい長回しに終始イライラしていた不快な屋根裏部屋が本当に実在し、劇中で汚い人形を雑に扱うかのように殺された被害者達が実際に生きていたのだという事実。不快、汚いで片付けられない事実を見せつけられ、一気に現実に引き戻された。

正直、1970年代のドイツとか戦後の影響とかいう歴史的観点は、個人的にはどうでも良くて………、(劇中でも殆ど触れられてないし…)現代日本でも無い話ではない。
ある汚らしい街にある寂しい男が住んでいて、その男が殺人鬼となり、最後ある出来事によって社会との繋がりを得たというだけの話。時を同じくして、ホンカの妄想の中で謎の扱いをされていた女の子が、急に実在感を持つ演出も素晴らしい。

全然ジャンルは違うが、最近観たミッドサマーはよくある悪趣味映画の域を出なかったが、これは悪趣味というより、不快だが思わず笑ってしまうブラックコメディで、それだけに現実に引き戻された瞬間に、製作陣・俳優陣の本気を感じ、評価がかなり上がってしまった。
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