千利休

イエスタデイの千利休のレビュー・感想・評価

イエスタデイ(2019年製作の映画)
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T2で描いた現代イギリスの翳りを描くには最高のテーマであろうビートルズ。一種の期待を持って鑑賞したのだが、これは確かに公開時不評であったのが頷ける。イマイチ伝えたいものは伝わってこないし、含蓄を汲み取るようなものでもない。しかし、こんなことあったらいいなという映画の醍醐味が詰め込まれた本作は、まさしく映画そのものではないだろうか。ところで本作はSNS時代の"嫌らしさ"を体現している。共有も拡散も独占も、主人公はSNSを使っていないのに、全部見事に"見えて"しまうのは流石ベテラン監督の手腕。賛否別れる映画を作るということ自体が、そのままテン年代を生きることと同じなのかもしれない。
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