みのり

風をつかまえた少年のみのりのレビュー・感想・評価

風をつかまえた少年(2019年製作の映画)
3.8
個人的に途上国に来てから見て良かったと思えた映画。
街の様子や学校の雰囲気、知識や新しいことがなかなか受け入れられない風土など、国は違っても理解できる部分がたくさんあった。
そんな中でも自分の発見を信じて周りの人を巻き込んだ主人公は素晴らしいし、だからこそ結果的に大きな成果を生むことになったんだと思う。

中盤の干ばつによる飢饉で人々が食べ物を奪い合うシーンは心が痛かった。
普段はおおらかで人に分け与える精神を大事にしている人たちであっても、自分と家族が生きていくためには人を蹴落とすしかない。残酷になるしかない状況で、日本にいては想像もつかないようなことだけど、どんな場所でも国でも起こり得る(既に起こっている)普遍的なことだと再認識したし、同様の問題は技術や知識で改善できることだという希望もあった。

マラウイの国語であるチェワ語がたくさん聞けたのも印象的だった。今後も、ちゃんとアフリカが舞台の映画をもっとたくさん見ていきたい。
みのり

みのり