初回鑑賞日:2022/08/03
初回スコア:3.8
・ジャンル
スラッシャー/ホラー/リメイク
・あらすじ
電機メーカー、カズラン社の人気製品バディ人形
子供の親友でありスマート家電の操作や自社サービスとも接続可能
自動学習機能も備えるという優れ物である
間も無く後継製品が発売される中、スーパーで働くカレンは引っ越しから間も無く友達のいない息子アンディへ返品された不良品をプレゼントする
理解力が低く言う事を聞かずうるさい人形チャッキーに彼は最初こそ苛立っていたが徐々に無二の親友となっていく
しかし間も無く事件は起こる
アンディの軽口を間に受けては暴走する様になってしまったのだ
やがてチャッキーは猫やカレンの恋人シェーンを殺害するまでに…
事態を受けてアンディは事情を知った近所の新たな友人ファリンとパグの姉弟と共にチャッキーを破壊し自宅に持ち込まれたシェーンの顔の皮膚も廃棄しようとするが…
・感想
殺人人形チャッキーの凶行を描いた「チャイルド・プレイ」シリーズの1作目をリメイクした作品
原作の殺人鬼が憑依した人形という設定がブラック労働の末、解雇を言い渡された工員の設定変更により暴走したAI人形という物になっているなど大幅な改変が為されている
過去に鑑賞済みでオリジナルシリーズと同様に観るのは今回が2度目
AI人形という新設定を遺憾無く活かしていて記憶よりは面白かった
スマート家電を操作し、物騒な情報ばかりを学習
アンディの親友の座を独占しようと残忍で陰湿な行動を取っていく姿はしっかりホラー
ゴア描写もオリジナルシリーズの後半ほどではないけれどなかなか健闘している
そして何より改めて観ると「ミーガン」がいかに今作の影響を受けているかを感じられた
科学技術への依存やあらゆる機器及びサービスが接続され集約されてしまう恐ろしさ
親が子供としっかり向き合う事の重要性などメッセージ性も含め共通している部分が多い
また初めて観た時はまだ「悪魔のいけにえ」シリーズを完走していなかったので気付かなかったけど母カレンの恋人シェーンを殺した後のアレがレザーフェイスへのオマージュなのも良かった
チョイスがよりによって最もシュールな2作目というのもね…w
殺し方がしっかり残虐だったのも嬉しい
ただどうしてもモヤモヤしたのがチャッキーを主としたグッドガイ人形改めバディ人形のビジュアル
ただ不細工なばかりで不気味さに欠けるんだよなぁ
キャラクターもAI人形となっているせいで狂気的ではありつつも純粋過ぎて元来のチャッキーの良さが失われていたし…
いわゆる“不気味の谷”現象を活かしてもっと絶妙な気持ち悪さを見た目と中身の両面で追求してくれていたら尚良かったかな…
加えてジュヴナイル性の高いストーリーもせっかくの王道ホラー性やゴア描写、気持ち悪い周辺の人物達の構築する物騒さを少し打ち消していた感じもした
かといってアンディの周りの子供達も掘り下げ不足で記号的になっているからジュヴナイル系の名作と比較するとやや魅力に欠けるし…
あと補聴器をもっと利用出来なかったかなぁとかそういう勿体無さもある
そういったいくつかの惜しい部分さえ除けば話や描写自体は面白い
ただ欲を言えばゴア描写が良いだけにもっとマシマシだったらより楽しめたかも
何はともあれこれでシリーズ完走
長かったけど少なくともオリジナルシリーズはやっぱり面白かった