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五億円のじんせいのはのレビュー・感想・評価

五億円のじんせい(2019年製作の映画)
4.1
あらすじ
難病を持って生まれ、五億円の募金によって命を救われた主人公。
善意に応える為だけに生きるかのような人生に嫌気が差し、SNSに辞世の句を投稿。
ところが見知らぬ他人から「死ぬなら五億円返してから死ね」と罵られ、腹を立てて、五億円稼いだ上で死ぬことを誓うのであった。

感想
めっちゃ満足。
こういうのを観たいんだわー。
どんどん話が展開して見えるものが変わっていくのに、最後には全部が繋がって綺麗な形が出てくるという。
自分が物語を見ていて、一番気持ちよく感じる形ですぅ。

寄付金に寄って人生を左右される、という点では、「ダークプレイス」とも似てますね。
(寄付金が大きなウェイトを持つと言う点だけで)
あっちは寄付金によってクズに育っちゃったけど、こちらの主人公は、律儀にも受け止めきれない善意に苦しむ人生を歩む。

雨のくだりや、旅のくだり等、他で聞いたことのない面白い考え方も多くて、作った人は考える事が好きなんだろうな、って事を感じた。




以下ネタバレあり突っ込んだ感想


最後まで観て、主人公の周りの世界が、あまりにも善意に満ち過ぎていて、自分の生きているこの世とは違う理想郷のようだなあと感じた。
そこまで考えてハッとしたのは、そう言えばこいつは産まれたときから、その善意を一身に集めて来た人間だったなと。

そう考えるとロト当選もミラクルじゃなく思えてくる。
ミラクルどころか、こいつは多分、もう一度、どころか複数回高額当選するとかもやりそう。

現実でもそうだよね。
昔居た会社でも、年末のビンゴ大会毎年同じ人が一位、ひどい時は同じ日に上位入賞二連発とかしてた。

そこまではっきり言っちゃうと、普通の感覚ではただの皮肉なんだけど、自分としては、そこまで考えてこの流れにしたと思うと更に好きなんだけど。
まあ捻くれすぎですけど。
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