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ヴォイジャーのはのレビュー・感想・評価

ヴォイジャー(2021年製作の映画)
2.4
86年、3代かけて他の惑星に向かう宇宙船で起きる争いとか

宇宙船内のみの極めて制限された人生において、「感情を抑制する薬」は正直救いな気がする。
薬によって抑えられていた本能的な欲動を取り戻したら問題が起きたのに、一番騒いだやつを排除したらあとは性善説でなんとかなっちゃうという説得力のなさ。
この話を考えた人は知らないのかもしれないが、人生って長いんですよね。
何も変わらない毎日が延々続いたら、むしろみんな感情を抑える薬を再び求めるんじゃないだろうか。

本能に従って問題が起きた中盤までと、本能の抑制を拒否して上手く行く終盤がチグハグで一体何を伝えたかったのかがわからない。
感情を持って生きる素晴らしさを説くには状況が特殊過ぎるんよ。
何故か無理やり良い話にして終わるので、変な思想の押し付け映像にも見えなくない。

感情の抑制を拒否して争った結果最後の一人になり、新天地にたどり着いたものの人類に未来はないとかの終わり方で良かったのでは。
それか地球で新技術が開発され、後発のロケットが先に新天地にたどり着いちゃうとか。

映画としてはつまらないわけでもないけど、作品として結末が適当すぎるように感じた。
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