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ラストナイト・イン・ソーホーのtomoのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

夢を抱いて都会に出てきた田舎出身の少女の孤独・焦燥につけ込むように、怪しい夢が現実に紛れ込む。現代と比較される60年代のロンドンソーホーの雰囲気がとても良い。
サスペンス部分については、現実的に考えて、サンドラが自分の部屋に来た男を多数殺して家の中に隠していたなら隠し通すのは無理じゃない?という点がどうしても納得いかない。いくら裏社会での隠れた取引とは言え、彼女は意に反して男にあてがわれていた=つまり誰かが彼女に男を紹介しているはずで、あの子に紹介した男はみんな行方不明だよね、ってならないの?刑事まで身近に迫ってたのに。
謎解きをしようと注意して見ていれば聡い人には犯人も割とわかりやすいのかもしれないが、どちらかというとホラー的な感覚で頭空っぽにして見ていたので全く気づかず、犯人が分かった瞬間に、改装はしない・夏場は匂いが酷い・夜に男を連れ込んじゃダメ、といった大家の発言の意味がふっと腑に落ちる感覚があり気持ちよかった。主人公の優しさと成長を感じさせる前向きな締め方も好印象。上記の粗さえなければ4点。
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