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アザーズのmaninthepantiesのネタバレレビュー・内容・結末

アザーズ(2001年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

2001年作。シックスセンスが1999年作なので後発。

ニコール・キッドマンの圧倒的な演技と神々しいほどの存在感。
絶頂期だと言える頃で、霊長類史上最強クラスの美しさと造形美だった。
女神がいたらきっとこんな感じだったのだろう。

シックスセンス(1999年作)のラストで全世界をぶったまげさせたどんでん返し系の叙述トリックと似た構造ではあったけども、これはもう少しシンプルで、死者側から見えている世界や日常を描ききってからの生者側の視点への融合→死者達が死んだことに気づく、というストーリー構造。

とにかく、ニコール・キッドマンの頭抜けた演技によって終始一貫して繊細な緊張感で包まれていて、見終わった後も、死者にも死人権みたいなものがあって生前住んでいた家に住むという権利はあるよなぁと思えたくらい、ある種の死者への敬意みたいなものに溢れていたので、気持ち悪さや怖さは特になかった。

死者達は、死んだ後もいわゆる地縛霊となってその家に住み続けている訳だけども、生者からしてみるとその主体は「家が持つ古い記憶」としか捉えられない。私たち生者が何気なくお邪魔している家々にも、昔住んでいた人たちの古い記憶の世界線があるんだ、という意識を持つのは大事なことなのかも。

あと、この映画、家だけで撮影されているから、こういう映画はコスパの良いのだろうな。

非常に良かったです。