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モービウスのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

モービウス(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

コウモリ人間になってしまう医師の話。

吸血鬼がモチーフの作品という事で世界観はダークなものの、物語自体は意外と王道なヒーロー誕生譚という印象。
動物の遺伝子からパワーを得たり、恋人とのロマンスがあったり、鏡像関係の親友がヴィランになったりと、『スパイダーマン』のプロットを想起しました。
コウモリの能力を得るワクワク感もあるし、主人公ら3人の人間関係も興味深くて、なかなか面白かったですよ。

主演のジャレッド・レトは当たり役だと思うし、敵役となるマット・スミスも良かったですね。
『ラストナイト・イン・ソーホー』といい、これからマット・スミスは名バイプレイヤーになっていくんじゃないかな?
あと、ワイスピのタイリース・ギブソンが刑事役で登場するのも地味に嬉しかったです。
ワイスピではコメディーリリーフですが、今回は強面を活かしたシリアスな役柄で新鮮でした。

まぁ、吸血鬼という題材は使い古されてる故に、斬新なビジュアルやアクションがあるわけではないし、社会批評性や哲学性といった深遠さがあるわけでもありません。
なので、どこか物足りなさを感じる人がいても不思議ではないでしょう。

暴力描写が控え目な点といい、ソニーズ・スパイダーマン・ユニバースの作品は毎回同じ問題を抱えているわけですが、個人的にはこれはこれで気軽に見れて良いと思うんですよね。
膨大な過去作を予習する必要もないし、映画自体が難解なわけでもない。
本作もわずか100分でサクサクと見れるし、きちんとカタルシスを与えて終えてくれる。
マーベルともDCとも違う、第3のヒーロー映画シリーズとして、今後も注目していきたいなと思います。
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