らむず

主戦場のらむずのネタバレレビュー・内容・結末

主戦場(2018年製作の映画)
2.3

このレビューはネタバレを含みます


上映会で観た。

問題が問題だからこそ中立の立場で観たのだが、映画の制作者自体は「慰安婦はあった。日本は謝罪責任を果たしていない。」という考えだと思う。

個人的な意見として、慰安婦はあった派と否定派の意見を双方出し合ったうえで、映画の最後に「いろいろ意見がありましたが、あなたはどう思いますか?」という終わり方を期待していたので少しがっかりした。
途中まで慰安婦はあった派と否定派の意見を交互に説明していたのに、映画の終盤で否定派と自民党・超党派のあら探しをして終わり、「慰安婦はあったから、日本はちゃんと謝ろう。」と映画を見た人の意見を先導していた。

安倍をはじめとする自民党や超党派の悪行については映画の説明であった通りだと思う。
ただ、第二次世界大戦の史料もほとんど焼却処分されており、慰安婦もしくは売春婦が口承で伝えた内容しか証拠がない。
日本と朝鮮以外の第三者の立場から伝えた慰安婦の資料が存在しているかも怪しいので、こじれるのは仕方ないと思う。
慰安婦問題は、儒教、フェミニズム、自国第一主義、日韓の政治的な思惑、お金などなど様々な要因をはらんでいるので余計ややこしい。

1回映画を見ただけでは慰安婦があったかどうかも良い意味で分からなくなったので、本を読むなどしてしっかりと考え直したい。

和解の良い手本とされている西ドイツとイスラエルみたいに、日本と韓国が政治的・歴史的に分かり合える日はくるのだろうか。
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