専業主婦がパズルをきっかけに新たな生き方を見つけるドラマ。
2010年アルゼンチン映画「幸せパズル」のリメイク。
ストーリーはほぼ同じだがディテールが更に作り込まれ家父長制が一層強調されて分かり易くなっている。
“主婦” という立場は優しく鎖で繋がれ閉鎖的なもの、家庭を切り盛りする生活に一生懸命で他を考える余裕もなかったのだろうが、子供達も成人に近づき少し生活にゆとりが出てきた頃のジグソーパズル。
そのパズルから新しい世界が目の前に広がり自ら鎖を解こうとすることが、家族の痛みを伴っても女性自身の真の幸せに繋がるもののように感じた。
パズルのように最後のピースで完璧に完成はしないかもしれないし偶然もあるけれど、壁にぶつかりながら自分自身のピースをはめることで幸せな人生を送ることができるのでは・・・それがアグネスを突き動かしていったのだと思う。
ケリー・マクドナルドの徐々に憂鬱へ陥り家庭からはみ出していく演技が素晴らしい。
モントリオールへ向かう車窓に映る吹っ切れた表情が印象に残った。
ダスティン・オハロランのピアノ曲も戸惑うアグネスの心境を包むようでGood!
良かった。
監督 マーク・タートルトーブ
キャスト
ケリー・マクドナルド
イルファーン・カーン
デヴィッド・デンマン
ババ・ウェイラー
オースティン・エイブラムス
リヴ・ヒューソン