マグロ

建築家の腹のマグロのレビュー・感想・評価

建築家の腹(1987年製作の映画)
3.3
建築は自然の応用である。

アメリカの建築家クラックライトは伝説的建築家であるブーレの展覧会を催すために妻と共にローマへやって来た。彼はその日から謎の腹痛に襲われ、自らを癌だと疑うようになる。彼は自分の腹に異常なまでの執着を見せるようなり、自ずから身を滅ぼしていくのであった…。

グリーナウェイレトロスペクティヴ開催記念!
とはいえ別にこれは特に上映はされない。
それもそのはずで、グリーナウェイにしてはかなり地味。

シンメトリーの構図に対するこだわりはいつも通りだけど、今回は題材が建築なだけに無機質なイメージ。ロケーションはローマの荘厳なる建築物の数々で撮影されているので気分はかなりローマ。コロッセオとかパンテオンとか(知識不足すぎてちゃんと名前わかるのそれしかなかった)。
ヴィム・メルテンによる反復音楽も心地よい。

ラストはほんとセンス。観客が漠然と観たいだろう画を、観客が思い描けないレベルで出してくるあたり流石。
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