ささみ

ミッドサマーのささみのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.9
グロくて気持ちが不安定になる映画は苦手なのですが、あまりに話題で周りの人も皆見ていたので満を辞して鑑賞。
家族を失い憔悴していた主人公ダニーが、マンネリ気味の彼氏とその友人たちと共に北欧の夏至祭に参加しますが、そのコミュニティ、ホルガの人々は現代社会のルールや法律とはかけ離れた風習の元で生活していて…⁉︎といった内容。
精神的に不安定な妹を持ち、自身も心配性。マンネリ気味の彼氏に依存気味です。彼氏とその友人達との距離、会話がすごく不協和音というかモヤモヤ、気が重たくなり見てて疲れます。加えて幻覚でグニャリと曲がる人や風景、流れる音楽がダニーと同じような不安定な気持ちになり…。
人が死ぬ事に対して全く異なる価値観を持つ集団の中でパニックを起こす外部の人々。逃げる者、ルールを破る者…皆、順番に消えていきます。
しかし日常の中で居場所を失い腫れ物扱いだったダニーは少しずつ集団に溶け込んで…
ラストは、ネタバレしないように言うならば、
腑に落ちた。納得した。「うん、これでよかったよね」と思ってしまいました。
グロテスクだし、性的なシーンもありますが、
「血の繋がりや名前のある関係だけでない、共感共鳴で一体化する事は幸せか怖いことか?」
色んなことを考えさせてくれる映画でした。
ささみ

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