にんげん

ミッドサマーのにんげんのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
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精神障害者は観るなだの共感性が高い奴は観るなだの、散々な言われようなのが逆に気になり視聴しました。

人類学を勉強している若者グループがその地域に根ざした文化や習慣を体験するフィールドワークのようなものに訪れる、というのが大まかなあらすじですが、視聴した感想はやはり「これは繊細な人や気分が落ち込んでいる人にはキツいだろうな」という感じです。

画面上で表現される美しさと不快感や気持ち悪さのバランスが絶妙で、気が付かない内に息が浅くなっていくような焦燥に駆られます。

土着の思想・文化をその民族の前で否定することも出来ず、嫌々体験しているうちに引きずり込まれていく……というのは何もこういう場面に限った話ではなく、友達の友達との会話とか知り合いが参加するセミナーとか、私たちの日常生活にも様々な場面で訪れるものなのだろうと感じさせられました。

精神的な不快感や心のバランスを崩す不穏な空気がメインの本作ですが、そこそこはっきりグロ描写あります。
グロシーンは可もなく不可もなくといった感じですが、突き落とされて死にかけの老人に鈍器を振り下ろし頭蓋骨が陥没する様がモザイク無しで描かれています。リアルすぎて気持ち悪くなるほどではないにせよ、チープな訳でもなく、一定のクオリティがあるため苦手な人は視聴を控えた方が無難です。
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