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ミッドサマーのtomomiのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.5
鑑賞直後はそうでもないなと思っていたのに時間が経つごとに不安がどんどん煽られていってとうとう眠る前に涙出るようになった。わたしはただでさえ誰かの死というものが普通よりすごく怖くて不安になると泣けることはよくあるんだけど、この映画の人々は命を村社会を作り上げる道具としてしか見ていなくて、そこに命の尊さは微塵もないし、直接的なグロ要素も美しさの表現とかでもなく、人間は結局肉塊だと突きつけられたようで、非常にしんどくなった…。もともとグロが得意ではないけど、フラバがリアルすぎて無理。鬱傾向ある人なんかは絶対見ちゃダメな映画だろうなと思ったらそう言われてたんだね。
人と人との心の交流としては「共感」がとてもおおきなキーワードだとおもうしそれが実際にダニーをよくもわるくも支えたものだとは理解したうえで、でもこの村の共感はあくまでシステムというか、共同体の内側にいる誰かの感情の波が標準から外れたらひたすらみんなで共感して追体験をして、そしてまた標準に戻る(もしくは感情が死という現象によりどこかへいく)まで繰り返すというだけで、それもきつかった。
ダニーに関していえばラストが印象的というかそれがすべてだと思うけど、でもあの時点で彼女はホルガ村の標準的な感情の波から外れているし、その他いろんな解説読んだりしたうえで冬まで生きることはないんだろうなと思う。

映像はびっくりするくらい綺麗だしトリップを表現するCGにも感動したけどそれより音響による重みがすごかったな、映画館客席全体がずーーーーん…てなる感じ。最後の音が落ちる歌?なんかわかんないけどあれのダメージでかかった。もう観たくない映画です。。
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