精神疾患に加え過去に家族が無理心中をしたトラウマを抱える大学生の主人公が、友人の故郷であるスウェーデンの田舎町で行われる夏至祭に参加したのをきっかけに、そこで行われる不気味な儀式に巻き込まれていく話。
「明るいことが恐ろしい」という一般的なホラーにはない逆転の発想で恐怖を演出しているのは斬新で面白い。
観賞後に解説を読むと劇中に様々な伏線が張り巡られている事が分かりますが、言われないと分からないものや、そういう意味だったんだ!と感心するものまで様々。
正直私にはハマらなかった。
その一番の理由はフローレンス・ピュー演じる主人公のダニーが全く魅力的に見えなかったこと。
主人公でありながら能動的には動かず、あれよあれよとただずっと巻き込まれていくだけでストーリーを動かすような活躍もしなければ大きな見せ場もない。
「ある意味」ダニーの成長物語だけど、それは自発的なものではなく結果としてのもの。
だから主人公でありながら彼女に感情移入が出来なかった。
多様性という意味では「映画」としてはアリだけど「物語」としては不満。
でもフローレンス・ピューは「ファイディング・ファミリー」も良かったし演技も上手いので女優としては大好きです。
特別美人でもないしスタイルがいい訳でもないけど、なんとなくどこにでもいそうな親近感があるから。