よしくん

君の誕生日のよしくんのネタバレレビュー・内容・結末

君の誕生日(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

当事者の苦しみが本当に良くわかる。
息子を失い、しかもあの日の朝、何度も電話をくれていたのに気づけなかった悔恨を抱える母。

息子の死を受け入れられず、遺族の会にも出ず、誕生会をやろうと言われても受け入れられなかった。しかし開かれた誕生会で、息子の友だちから聞く思い出、息子に押し上げられ助かった同級生の女子。

詩人がスホの心情になりきって呟くことばは、母や家族に向け他メッセージに、母も父も嗚咽する。

あの事故は、当事者と、客観視する周囲の心情格差の大きさもよく伝わる。賠償金を受け取ったか? いくらだったか? あそこに投資するといいぞという、全く両親の気持ちがわからない叔父の言葉は、あの叔父ではなく、家族を失った痛みを感じられるかどうかを見る一つのバロメーターにもなる。

人の心の痛み、悲しみを知る、感じると言うことを実感として体感できる良い作品だと感じた。
よしくん

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