ファシズム体制を確立し、ヒトラーと並ぶ大罪人となったムッソリーニが、彼の祖国イタリアに蘇った。第二次世界大戦から7,80年近い時を超えた独裁者が巻き起こすイタリアンコメディ!
いや、これコメディとは呼べないだろ。
題材と謳い文句がコメディ寄りのため視聴したが、蓋を開けてみてビックリ。コメディと言えるものはブラックジョークばかりで、政治批判や人種差別論を唱えるムッソリーニをただただ写した、もはやプロパガンダとも捉えられる映画だった。
その割には現代にすんなり溶け込むムッソリーニや第二次世界大戦後に発祥した言葉やもの(これは翻訳の問題もあるが)をやたらと知っていたりと、映画のつくり自体が甘いのではと思った。
ラストも個人的にはイマイチな収まり方。
この映画のピークは同性愛者の家で手当を受ける冒頭の10分あたりまででした。