なすび

幸福路のチーのなすびのレビュー・感想・評価

幸福路のチー(2017年製作の映画)
5.0
はじめて台湾のアニメ映画を見た!とてもいい映画でした😳✨1人の女性の成長物語でありながら台湾の歴史や文化を細かく再現していて、大人から子どもまで見応えがある作品でした。台湾の歴史を描いた作品って近年だんだんと多くなってきていますが、まだまだ認知度は低いと思うのでもっといろんな人に見られてほしい!でも、事前に本などを読んでいろんな情報を知っておくと何倍もこの映画を楽しめるのかなぁと思いました!!
台湾人にとってもすごく意味がある作品だと思った。やっぱり、自国の物語を語り続けて残していくのって簡単なことや小さなことのように見えて実はすごく体力がいることで、でもそれは何か大切なものを守り続けていくことなんだと思う。世界中にどれだけたくさんの素晴らしい話があったとしても、自分の故郷の話が一つあることとの価値は比べられないものだという気がする。台湾人ではない自分でもすごく嬉しくなったのだから…。

監督は台湾人の女性の方、詳しいことはWikipedia情報をコピペします!

幸福路は台北市郊外に実在する街であり、監督のソン・シンイン(宋欣穎)は1974年にその隣町で生まれた。新聞記者や脚本家などを経験したのち、2004年より京都大学で映画理論を学ぶ。京都で暮らしていた時に観た小津安二郎監督作品の『彼岸花』には大きな感銘を受けた。コロンビア・カレッジ・シカゴで映画修士号を取得。2013年に、本作に先行して12分の短編映画が作られた。台湾では長編アニメーション作品の制作体制が整っておらず、シンインは自らでアニメーションスタジオを設立。本編製作までに4年の歳月を要した。台湾らしい空気感を表現するため水彩のようなタッチで描き、陽光の描写にも力を入れた。本作の制作にあたっては高畑勲監督の『おもひでぽろぽろ』や今敏監督の『千年女優』、フランス映画の『ペルセポリス』を参考にしている。シンインは、幼いころから日本のアニメを観て育ったと語っており、本作について「今監督の影響が強い」と明かしている。また、本作のストーリーにはシンインの実体験が50~60%ほどで構成されていると語る。

回想シーンや妄想シーンがそのまま映像化されるところがお気に入り。子ども時代の世界観そのままやった!✨
家族のつながり、特に母、祖母との結びつきを描くというのは女性監督ならではだし、台湾ならではなのではないかと思う(近年こういうテーマの作品も多い)。女である自分からすると、本当に母との結びつきって特別なものがあるので涙腺緩みがちです…🥲(『レディバード』とかね)

以下、台湾ならではネタをメモしたのでのせます(めちゃくちゃ細かいので台湾好きな人ならすごく楽しいと思う!)

学校では國語(北京語)しか話してはいけない
お父さんは台湾語しか話せない
おばあちゃんは原住民族(アミ族)
ビンロウ
ファナ
ジョリンツァイ
小虎隊
蒋経国総統の葬式
爆竹
台北駅
戒厳令解放
「アンディラウの香港ドラマがすき」
陳水扁(元大統領)
毎日時報
バイク屋さん(台湾小さいバイク屋さんめちゃ多い)
医者になれ(台湾で一番お金持ちになれる職業)
9.21大地震(1999年9月21日に起こった地震)
台湾人お父さんあるある:ぽっこりおなか
台湾人お母さんあるある:がっしり系
馬英九(陳水扁の次の大統領、国民党)(若くてハンサムだからおばさんにモテていたらしい)


実在するという幸福路行ってみたいと思います!
なすび

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