アルモドバル監督の自伝的な作品。歳とって味が出てきたアントニオ・バンデラスと、歳とっても美しいペネロペ・クルス。このキャスティングでだいぶ美化されるよな。彼の作品の中では毒気は少ないが、映像や色使いなどは、ならでは。
子供時代に住んでいた洞窟の家がなんとも羨ましい。
心身の苦しみからひととき解放されるドラッグと過去の思い出。はじめての欲望の自覚と、人生でただひとりの相手との再会…が本作の軸…
“愛するだけでは愛するものを救えない”
いけオジ2人のディープキスもすごかったが、エドゥアルドの絵のくだりがまた凄く良かった。かなりフィクションも入ってそうだけど。こんなカッコよく歳とれそうにないw
それでも結局アルモドバル監督の根底にあるのは母への想いなんだな。
神学校、性的嗜好、母の最後の望み…
母の期待に応えきれなかったと思い込み、愛を信じきれなかったが故に、母の愛を求め続けたのか。
“田舎の貧乏人のように描くから嫌、みんな嫌がってる”とか言われるしw
自伝的な映画は当たり外れあると思うが、先日みたソレンティーノの自伝作品「The Hand Of God」も良かった。次はやはりフェリーニの「アマルコルド」を観てみようかな。