Zoo

ペイン・アンド・グローリーのZooのレビュー・感想・評価

3.9
監督の自伝的なストーリーでとても穏やかな作品

脊髄手術をして失意に落ち込んでいた元映画監督の再起の物語

主人公の映画監督サルバドールが自身の過去と向き合いながら、新たな一歩を踏み出していたことがわかる最後の1カットが巧妙

全員の演技力が高く、表情でそのキャラの心情をしっかりと表現されており、じわじわと心に来る良さがあり、鑑賞後の余韻で心穏やかになれる

特にサルバドール役の人が素晴らしく、ヒットしたが喧嘩別れした役者、過去の恋人、幼少期に初めての欲望を感じた人、母親など過去の人生の軌跡と向き合いながら前向きになる様はノスタルジックさも感じ、地味ながらも良作であることには間違いなかった

赤が艶やかに映る色彩の良さも際立っていた

2023年初見15作品目
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